インタビュー 勝田詩織

勝田詩織
福岡県出身
2008年4月入所

『レジの人』
小学生だった勝田詩織は、将来の夢の欄にそう書いた。

彼女は真面目である。
クソ真面目である。
それゆえやりたい事が無く、『レジの人』と書いたのだ。
そんな勝田、とにかくアニメが大好きで、夕方6時台はTVに噛り付いていた。
その時少女の瞳はパチパチ、キラキラ、時々ウルウル。
母親からは、何をアニメでと馬鹿にされたが、その事が勝田の心に火を点けた。
「アニメが好きだって事しか無かったから、初めてできた夢だったから」
勝田はその日から、一途に声優への道を歩き出す。

中学、高校で放送部、そして専門学校へと進んだ彼女に壁が立ちはだかる。
大手プロダクションへの所属……。
「光っている人が沢山居る所に入るのは大変だ。まずは基礎を認めてもらえる場所を探せ」
恩師からの一言は二十歳の彼女には厳しいものだった。
だがその言葉を信じ、彼女は自分を一番評価してくれたインターナショナルメディア学院へ、第一期生としての入所を決意する。
「今ある自分の実力を見てくれた」
あって当たり前の基礎力、でもここでは早い段階でそれを評価して貰えたのだ。
個々へのサポート、超現場主義、気づけば飲み会、その距離の近さが嬉しいと勝田は言う。

「なかなか役とリンクできない自分に不甲斐なさを感じる事もある」
辛かった事を聞くとそんな答えが返って来た。
マイク前はテストがあって、本番があって、ピンポイントで何度も繰り返す。
それでもキャラクターに命を吹き込めない事もあった。
また、声が出なくなった事すらある。
しかもレギュラーで出演中にだ。
休む事が一番と分かっていても、焦りが募り涙が止まらなかった。
決して楽しいばかりの世界では無い。
だからこそ、沢山の人が本気をかけた作品に参加し、その出来上りを目にした時の嬉しさは言葉にできない。
夢を叶えた彼女は、笑顔で語った。

TVの前の人をパチパチ、キラキラ、ウルウルさせたい。
「人生楽しくをモットーに」
かつて将来の夢に『レジの人』と書いた少女は、今こんなにも輝いている。